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こんにちは!
外壁塗装・屋根塗装塗り替え工事専門店の株式会社キスです。
突然ですが、屋根カバー工法という名称をリフォームチラシやホームページなどでよく目にすると思います。実際にどんなメリット・デメリットがあるのか、についてはあまり言及されていません。
そこで本記事では屋根カバー工法について解説していきます。ぜひご参考にされてください。
1、屋根カバー工法とは?
1-1、既存の屋根の上から新しい屋根材を重ねる工法
カバー工法とは、「既存の屋根の上から新しい屋根材を重ねる工法」を指します。古くなって劣化症状が目立ってきた屋根材をがさずに、その上に防水シートと新しい屋根材を重ねていきます。(カバー工法には「重ね葺き」「重ね張り」「被せ工法」など様々な呼称があります。)
※画像引用 リフォームジャーナル
1-2、カバー工法はどんな屋根でも採用できるの?
カバー工法を検討する上で注意しなければならない点が1つあります。それは、屋根の状態、建物形状によってはカバー工法を選択することができないということです。お住まいが、下記A、Bの項目に当てはまる場合は、塗り替え塗装工事や葺き替えなど、別の工法を選ばなければなりません。
- A 屋根下地(野地板)の劣化が激しい場合
既存屋根材の下にある野地板が腐食しているなど、劣化が激しい場合は新しい屋根材をネジや釘でしっかり固定することができなくなるため、カバー工法は採用不可となります。そのような場合は、カバー工法や屋根塗装塗り替え工事ではなく、屋根葺き替え工事が必要です。
- B 既存の屋根が瓦屋根の場合
現在の屋根材が瓦屋根の場合はカバー工法を行うことは技術的に難しく、ほとんどがお断りをしています。もちろん瓦屋根の上に他の屋根材を重ねることが不可能というわけではありません。ただ、「瓦屋根にカバー工法をすると屋根材が重くなりすぎる」「そもそも瓦屋根は耐久性に優れる屋根材であるため、カバー工法のメリットが活かせない」などのデメリットもあります。瓦屋根をリフォームしたい場合は、基本的に新しく葺き替えをオススメします。
1-3、塗装や葺き替えとはどこが違うの?
屋根リフォームで一般的に採用される工法は「カバー工法」の他にも「塗り替え塗装工事」「葺き替え」があります。ここでは3つの工法を「費用」「耐久性」「どんな場合にオススメか」といった視点から比較していきます。
- 「カバー工法」
費用・・・約80〜150万円
耐久性・・・スレート瓦:10〜20年、金属屋根:20〜30年
どんな場合にオススメ・・・長期的なコスパを重視する場合、下地の劣化が著しく塗装が困難な場合
- 「塗り替え塗装工事」
費用・・・約40〜60万円
耐久性・・・約10年(塗料の種類によって変動あり)
どんな場合にオススメ・・・一回の工事費用を安く抑えたい場合
色褪せ、塗膜の剥がれ、屋根材の劣化が軽微な場合
- 「葺き替え」
費用・・・約160万円
耐久性・・・スレート瓦7〜8年、セメント瓦10〜15年、金属屋根20〜30年
どんな場合にオススメ・・・屋根にたわみや雨漏りなど著しい劣化症状が発生している場合、屋根の雰囲気を大きく変えたい場合
上記のように、カバー工法は塗装工事に比べて耐久年数が高い場合が多いです。今後のメンテナンス頻度を減らすことが出来るため、長期的に見た場合、塗装工事よりカバー工法がオススメです。
また屋根葺き替え工事は大掛かりな工事となり、費用も多く掛かってしまいます。屋根にたわみや雨漏りが発生しているなど、深刻な劣化がみられる場合以外は、基本的にカバー工法や塗装工事などでメンテナンスを行ったほうがいいです。
2、カバー工法を選ぶメリット
2-1、長期的なコスパが高い
「カバー工法」は既存の屋根材の上に新しい屋根材を重ねる工法であるため、屋根材の補修や撤去が必要ありません。そのため人件費が抑えることができ、今よりも耐久性の高い屋根材に変更することもできるため、長い目で見た場合のコスパが高い工法です。現在のお住まいに長く住み続けることを考える場合は、特にオススメできる工法です。
2-2、屋根材の断熱性・防水性・遮音性が向上する
カバー工法で施工した場合、既存の屋根材の上に新しい屋根材がある「二層構造」になります。そのため通常の屋根に比べ熱を通しにくく、雨音も家の中まで響きにくくなります。また、カバー工法で使用する屋根材には断熱性能や防音性能に特化したものもあります。さらに、カバー工法では防水シート(アスファルトシート)を必ず使用するため、雨水侵入を食い止める防水性能も底上げされるというメリットがあります。
3、カバー工法のデメリット
3-1、業者の施工技術が低ければ、不具合が生じる
塗り替え工事や葺き替えにも言えることではありますが、屋根のリフォーム工事の出来栄えは職人の腕次第で変わってしまう可能性があります。特に、カバー工法は技術的に難しく、対応できない業者も多いのが現状です。屋根リフォーム業者や塗装業者のホームページなどをチェックする、カバー工法の実績があるかどうか確かめておくと安心です。
また説明した通りカバー工法は住まいの状態によって採用できません。業者に充分な知識がなく、本来ならカバー工法が適さない住まいに無理やり施工しまうと、雨漏りなど不具合を引き起こしてしまう可能性があります。業者と契約を交わす前に、住宅の構造や劣化症状に精通した「建築士」「施工管理技士」などの資格を持つスタッフに屋根の状態を確認してもらいましょう。
3-2、太陽光パネル設置が難しくなる
太陽光パネルは通常、屋根材に穴を開けアンカーで固定する方法で設置されています。カバー工法を行った屋根では屋根材が二重になっているため、この方法で設置すると、アンカーが抜けやすくなり、太陽光パネルが滑落してしまうリスクが発生します。
まとめ
今回は屋根カバー工について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。
既存の屋根材の上に新しい屋根材を重ね葺きする「カバー工法」は屋根を張り替えるよりも短期間かつ安価に工事できる上、屋根のデザインを一新することも可能です。さらに、採用する屋根材によっては、耐久年数を大幅に引き上げることができるため、長い目で見た場合コスパも高いです。
とはいえ、屋根下地材の劣化や腐食が著しい屋根には使用できないなどの注意点もあります。カバー工法を適用できるかどうか一度業者に相談してみることをオススメします。
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